引越しの際に起こりやすいトラブルについて
引越しの際に業者とトラブルになり易い事項として、引越し業者が予定どおりの時間にこない、現実に請求された料金が見積書の金額よりも高かった、荷物が破損したなどということがあります。以下では、引越しの際に、引越し業者とトラブルにならない方法について述べていきます。
良心的な業者を選ぶこと
まず、第一は、良心的な引越し業者を選ぶことです。引越し業者を選ぶ際には、大抵の場合、複数の業者から見積もりを取ります。その際には、電話だけで済ませないで、実際に業者の担当者を自宅などに呼んで見積もりを取ります。
自宅に呼んで見積もりをとることを訪問見積もりと言いますが、これを行って実際に見積に来た担当者に、いろいろ質問をしてみます。その際に、丁寧に質問に答えてくれる担当者の所属する引越業者ならば、まかせて安心です。
業者を選定する際には、価格も重要な要素ですが極端に安い価格のところは、かえって怪しい場合があります。ですから、訪問見積もりの際の担当者の態度も、業者選定の際の重要な要素となります。そして、良心的で親切な業者を選ぶことが、トラブル回避のために必要となります。
事前の準備や確認を怠らないこと
追加料金が発生する原因として、引越しの事前準備が不十分であることがあげられます。追加料金の発生の大きな原因は、作業時間が予定時間を超過してしまうことにあります。
例えば、玄関から入ると思っていた家具が、現場では玄関から入らず窓から釣り上げて搬入し余計に時間がかかったとか、引越しの段取りが悪く旧宅にトラックが到着した時にまだ荷造りが完成していなかったので、時間をロスしたという場合あります。
こういった事態は、引越し前に、玄関や廊下の寸法などを含む新居の状況を正確に把握しておいたり、引越し業者と段取りについて事前に十分に打ち合わせをしていれば、防ぐことができます。
引越しを依頼する時期について
引越しの際のトラブル回避のためには、引越しを依頼する時期も重要です。もちろん、学校や会社の都合などで、どうしても引越しの時期を選ぶことができないという場合には、仕方ありません。しかし、引越しする時期を選択する余裕がある場合には、できるだけ、引越し業者の繁忙期は避けます。
引越し業者の繁忙期とは、3月4月、金、土、日曜日、祝日の前日、祝日などです。繁忙期には、スタッフの疲労から事故が起こりやすく、また予定時間にトラックがこないなどの事態もよくおきます。
引越し作業の開始は、朝9時頃にしたいものです。この時間帯の開始だと、スタッフもその日の一番最初の仕事となるので、気力体力とも充実した状態で、作業をしてもらえます。理想的なのは、3月4月などの引越しシーズンを避けた時期の平日の朝一番の引越しです。
引越し中に家財が破損した場合の対応について
引越し中に家財が破損した場合には、作業員にその場で事故証明書を書いてもらいます。また、破損した家財の写真を撮影しておきます。標準引越運送約款では、引越し中に荷物にき損や紛失があった場合には、引越し業者が注意を怠らなかったことを証明した場合を除き、その賠償を行うと規定しています。
この損害の賠償請求には、事故証明書が必要です。そして、同じく標準引越運送約款では、引越し業者は、依頼者から請求があった場合には、事故証明書を交付しなければならないと規定しています。
ですから、引越し中に家財が損傷した場合などには、事故証明書の交付を受けておけば、後から損倍の賠償を請求する際に、トラブルになることは少なくなります。運送約款に自己証明書の交付義務があるにもかかわらず、業者が事故証明書を交付しない場合には、料金の支払いを一時停止するなどして対抗します。
引越しをキャンセルする場合について
標準引越運送約款では、キャンセル料が定められています。それによると、引越し予定日の2日以前に解約の申し込みをした場合、キャンセル料は発生しません。引越し予定日の1日前に解約を申入れた場合には見積もり料金の10%、引越し予定日当日に申入れた場合には見積もり料金の20%の、キャンセル料が発生します。
ですから、引越しをキャンセルする場合には、やむを得ない場合を除き引越し予定日の2日前までに行います。たいていの場合、引越し予定日の2日前になると引越し業者から予定の変更はないかどうか電話がかかってきます。引越しのキャンセルや変更は、この時までに行います。
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